パーソナルジムの運営をはじめ、不動産、イベント企画、福利厚生サービスなど、多角的な事業を手がける山田恵生さん。
一見すると異なる分野に見える事業の根底には、「人の笑顔を守りたい」という一貫した想いがあります。
若くしてさまざまな困難を経験しながらも、人とのつながりを大切にし、目の前の人のために行動し続ける山田さん。今回は、事業に込めた想いやこれまでの経験、そして今後描く未来についてお話を伺いました。
現在手がけられている事業についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
現在は複数の事業を展開しています。まず、こちらのパーソナルジムの運営です。自分自身もトレーナーとして現場に立ち、アーティストやアスリートなどを中心にサポートしています。
そのほか、不動産事業も手がけています。また、子どもの教育に特化したイベントや、食にまつわるイベントの企画・運営も行っています。
最後が福利厚生事業です。企業には、従業員の健康管理に配慮することが求められています。そうした企業の健康管理をサポートするサービスを、現在、全国に向けて展開しています。
さまざまな事業を手がけられていますが、その中でも共通していることや、ご自身の軸として大切にしていることはありますか。
やはり一番にあるのは、「人の笑顔を守りたい」という想いです。
最初に活動を始めたのは高校生の頃で、
父親が心臓病を患い亡くなってしまい、同じ時期に自分自身にも心臓の問題があると分かりました。さらにコロナ禍も重なって、健康の大切さを強く実感したんです。そこからトレーナーとして人の身体をサポートを始めました。
福利厚生事業をやるのであれば、まず自分自身がトレーナーとして活動し、健康について理解を深める必要がある。そう考えたことが、今につながっています。
不動産事業についても、同じ考え方です。人が笑顔で暮らすためには、そもそも住む場所が必要ですよね。学生や新社会人の方には、できるだけ自分自身のためにお金を使ってほしいですし、損をしてほしくないという想いがあります。
自分自身、これまで周りの人にたくさん助けられてきました。だからこそ、みなさんの健康を考えたとき、身体が元気で動けるというだけでなく、心の健康も大切だと思っています。
弊社の「NLS」は「ネクストライフサポート」の略です。弊社と出会っていただいたことをきっかけに、その方の弊社と出会って以降の人生をサポートしていきたい。健康や住まいなど、人生全体を支えていくという考え方が、事業の軸になっています。

これまでさまざまな壁や困難があったと思います。特に大変だった経験や、そこから立ち直ったときのお話を聞かせていただけますか。
一緒に事業を立ち上げたオーナーがいて、その方は自分にとってメンターのような存在でした。しかし、一昨年頃、その方に大きく裏切られてしまったんです。
当時はまだ20歳になったばかりの頃でした。会社のお金もなくなってしまい、精神的にもかなりきつかったですね。
実際、今日を生きていくためのお金にも困るような状態になりました。いろいろと言いたい気持ちはありましたが、まずは食べていくためにやるしかない。そう思って、必死に動き続けました。
そのときは、家族のサポートにも本当に助けられました。周りの人たちが支えてくれたからこそ、今もこうして続けられているのだと思います。
そうした経験を乗り越えてきた今、仕事をするうえで、人と関わるうえで大切にしていることはありますか。
自分は、お金よりも「誰と仕事をしたいか」をすごく考えています。
今、インターン生も多く受け入れています。社会人になると、学生時代の部活動のように、仲間と一緒に何かに取り組む機会は少なくなりますよね。ゼロから稼ぐことは簡単ではありませんが、そうした経験は学生のうちだからこそできることもあると思っています。
ただ、インターン生の働き方や、会社が人をどう扱うかについては、考えさせられることもあります。
自分の婚約者がインターンをしていた会社では、訪問販売の業務中に事故に遭い、救急搬送されることがありました。後遺症が残るほどの出来事だったにもかかわらず、会社から謝罪もなく、病院にも来なかったそうです。親への連絡も、最終的には病院からだったと聞いています。
インターンであっても、会社で働く一人の人間であることに変わりはありません。それなのに、ただの駒のように扱われてしまうのはおかしいと思うんです。
だからこそ、人を人として大切にする会社でありたい。自分の周りにいる人たちには、絶対に笑顔でいてほしいと思っています。
取引先についても、どれだけ条件の良い案件だったとしても、それだけで仕事を決めるわけではありません。この人と一緒に仕事がしたいと思えるかどうか。そこは、根本として大切にしています。

山田さんのInstagramで「こどもの城を復活させる」と書かれていたのが印象的でした。どのような想いがあるのでしょうか。
青山に、以前「こどもの城」という国立の児童館がありました。自分は幼い頃からそこで育ち、小学生のときに閉館してしまったんです。
そこは、子どもから大人まで楽しめる施設でした。レストランや劇場があり、舞台を楽しむこともできました。子どもが遊ぶだけの場所ではなく、大人も昔の映像や懐かしい作品に触れながら、子どもと一緒に楽しめるような場所だったんです。
そういう施設は、今ではなかなかありません。大人も子どもに戻れるような場所であり、子どもたちが新しい夢を見つけられる場所でもあったと思います。
だからこそ、いつかそうした施設をもう一度つくりたい。自分の中では、最終的に実現したい夢の一つです。
人とのつながりや義理人情を大切にされていることが伝わってきます。そうした考え方は、どのような経験から生まれたのでしょうか。
自分は、周りの人に恵まれて生きてきたと思っています。
名前にも、恵まれて生まれてきたという意味が込められています。生まれる前には、健康面での心配もあったそうですが、無事に生まれてくることができましたし、それ以降も本当に多くの人に助けられてきました。
だからこそ、自分に関わってくれる人には、全力で応えたいと思っています。
よく「お金をつくってからやればいいじゃないか」と言われることもあります。でも、気持ちを伝えるのにお金はかかりませんよね。お金を稼ぐことは別の方法でもできます。それなら、想いが共鳴する人たちと一緒に仕事をして、そこでお金を稼げばいいと思うんです。
父親が亡くなってからは、「もし今日死んだら、何を後悔するだろう」と考えながら毎日を生きています。
例えば、好きな人がいて、今日告白するか明日告白するか迷っていたとします。でも、もし今日死んでしまったら、明日伝えることはできません。だったら今日伝えよう、という考え方です。
少し極端かもしれませんが、後悔しないように、今できることをやる。その考え方が自分の行動の根本にあるのだと思います。
それに、自分は人の笑顔を見るのが本当に好きなんです。その人が笑顔になってくれるのであれば、自分が多少損をしたとしてもいいと思えるくらいです。
以前、声が出なくなってしまったという投稿も拝見しました。そのときは、どのような状況だったのでしょうか。
当時は、仕事もプライベートも重なって、かなり追い込まれていました。物理的に忙しかったこともありますし、精神的にも相当きつかったですね。
ご飯も喉を通らなくなり、何を見ても楽しく感じられない。景色に色がなくなったような感覚でした。病院に行くことも難しいくらい、余裕がなくなっていました。
そんな時期に、夜中に人と話していたら、突然声が出なくなり、失声症になってしまったんです。原因ははっきり分かりませんでしたが、ストレスなども関係していたのかもしれません。
ちょうど東京タワーでイベントを行っていて、自分も現場で指示を出さなければならない状況でした。でも声が出ないので、どうしようかと。話さなければいけない場面で、必死に話そうとしていたら、ある瞬間に声が出るようになったんです。
声が出ないというより、息は出るのに、声を出すための感覚が分からなくなってしまったような状態でした。
ただ、今振り返ると、あのときは相当無理をしていたと思います。追い込まれていても、さらに自分を追い込んで何とかしようとしていました。身体が先に動いてしまうタイプなので、考えるより先に行動してしまうところがあるんです。

様々な困難を乗り越えてこられた山田さんですが、今後さらに実現していきたいことや、事業の展望について教えてください。
パーソナルジムというと、トレーニングをして帰る場所というイメージが強いと思います。でも、自分が目指しているのは、整体とパーソナルトレーニングを掛け合わせた形です。
まず身体を整えてからトレーニングをする。そうすることで、より良い状態で身体を動かせる環境をつくりたいと思っています。
身体を鍛えること自体は、いろいろな場所で出来ます。でも、身体を整えたうえで運動できる環境が身近にあれば、もっと良いですよね。
今、当たり前に生活できていることも、実は当たり前ではないかもしれません。だからこそ、健康な状態を維持できる環境をつくりたいんです。
将来的には、パーソナルトレーニングを習い事の一つとして取り入れてもらえるような形や、予防医療の領域をもっと広げていきたいと考えています。
鍛えて終わりではなく、心も身体も調子の良い状態を維持できるように、一人ひとりを継続してサポートしていきたいですね。
これから何かに挑戦したい若い世代へ、メッセージをお願いします。
失敗を恐れずに、とりあえずやってみてほしいです。
大人になると、失敗したときに守ってもらえる環境が少なくなります。だからこそ、若いうちに失敗しておくことは大切だと思います。もし自分で何とかできないのであれば、僕を頼ってくれてもいいですし、自分に力がなければ、力になってくれる人につなげればいいと思っています。
ただ、何も考えずに挑戦すればいいというわけではありません。親や周りの人の意見にも、きちんと耳を傾けてほしいです。
自分と違う意見を言われたときに、ただ反発するのではなく、相手の話を聞いたうえで、本当に挑戦するべきかを考える。そのうえで失敗したなら、次に同じ失敗をしないためにはどうすればいいのかを考えることが大切です。
失敗して終わりではなく、そこから学んで次につなげる。そうした挑戦は、若いうちにたくさん経験したほうがいいと思います。
現在、インターン生の募集していますので、
稼ぎたい人も、経験を積みたい人も、どんな人でも歓迎です。就職や進路に迷っている人、何かやりたいけれど、どうすればいいか分からずモヤモヤしている人も、一度連絡してもらえればと思います。
一緒に考えていけばいいですし、自分にできることがあれば力になりたいです。
山田さんの話から一貫して伝わってきたのは、「人の笑顔を守りたい」という強い想いでした。
事業の分野が広がっても、判断の基準にあるのは、目の前の人を大切にすること。これまでの困難や周囲の人々に支えられた経験が、今の山田さんの価値観を形づくっています。
健康を支える事業をさらに広げること、そして、かつて自分が育った「こどもの城」のような場所を取り戻すこと。人とのつながりを原動力に、山田さんはこれからも新たな挑戦を続けていきます。


