「安定を選ぶと、つまらない。」
自身の挫折や特性との向き合いの中で、「本当にやりたいことは何か」を問い続け、辿り着いた独立。
会社員として安定した道を歩むのではなく、自らの力で価値を生み出し、挑戦する人生を選択した
フリーランスWebデザイナー、菅原海斗さんをインタビューさせてもらった。
まずは現在のお仕事について教えてください。
現在はフリーランスのWebデザイナーとして活動しています。
主な業務は、LP(ランディングページ)制作、バナー制作、SNS広告クリエイティブ、チラシ・名刺デザイン、ホームページ制作などです。
お客様の集客や売上向上につながるデザインを幅広く手掛けています。
デザインに興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?
高校時代はボクシングに打ち込んでいました。
当時、自衛隊への入隊を目指していたのですが、生まれつき右手に障がいがあり、身体検査で不合格になってしまったんです。
人生で初めて大きな挫折を経験し、とても落ち込みました。
そんな時に出会ったのがデザインや芸術でした。
「こんなにも人の心を動かす世界があるんだ」
そう感じたことが、デザインの道へ進む原点になりました。
その後はどのような進路を歩まれたのですか?
両親の勧めもあり、物流系の専門学校へ進学しました。
本音を言うと、自分自身はあまり乗り気ではありませんでした。
それでも「今できることに全力で向き合おう」と決め、2年間必死に勉強しました。
結果として学年でも上位の成績を収めることができました。

就職先はどちらだったのでしょうか?
物流業界の大手企業グループである大塚倉庫へ就職しました。
生まれた時から医療に助けられてきたという思いがあり、「社会に恩返しがしたい」という気持ちが入社の理由でした。
しかし現実は厳しく、片道2時間の通勤、長時間労働、慣れない業務によるプレッシャーが重なりました。
フォークリフト作業では事故も経験し、精神的に追い込まれてしまいました。
その後、医療機関を受診したところ、ADHD・ASD・うつ状態と診断されました。
フリーランスを目指したきっかけは何だったのでしょうか?
実は会社員時代から、仕事終わりにオンラインのデザインスクールで勉強していました。
昼は会社員、夜はデザイン学習という生活です。
その中で、自分にはやはりデザインの仕事が向いていると感じるようになりました。
さらに独立を決意するきっかけとなった出来事が3つありました。
1つ目は、通勤中に目の前でスーツ姿の高齢者がフラフラの状態で自分に倒れてきた事です。
その体験から、「今の社会には何か課題がある」と強く感じました。
2つ目は、専門学校時代に尊敬していた先生から中小企業の厳しい現状を聞いたことです。
広告やデザインには企業の売上や認知度向上を支援する力があります。
「自分ならデザインを通じて企業を支えられるかもしれない」
そう思いました。
3つ目は、周囲に個人で挑戦している仲間が多かったことです。
起業家、ブランド運営者、ラッパーなど、挑戦する人たちの存在が大きな刺激になりました。
独立への不安はありませんでしたか?
もちろんありました。
ただ、ボクシングをやっていた経験が大きかったと思います。
リングに立つ時は、何か月もの減量や練習を積み重ね、勝負の場に立ちます。
勝てば最高ですが、負ければ悔しいし恥ずかしい。
でも、その緊張感こそが生きている実感でした。
会社員生活には安定がありましたが、自分には少し物足りなかったんです。
挑戦し続ける人生の方が、自分らしいと思いました。

お仕事で最も大切にしていることは何ですか?
「目先のお金を追わないこと」です。
デザイナーは、お客様の課題を解決する仕事だと言われます。
でも僕はそれだけではないと思っています。
もし自分の作ったデザインが機能しなければ、お客様の売上や事業に影響が出るかもしれません。
極端な話、その会社の未来や経営者の人生にも関わる可能性があります。
だからこそ、納品して終わりではなく、その後も継続してサポートする姿勢を大切にしています。
今後の目標について教えてください。
現在フリーランスとして活動を始めてまだ間もないですが、まずはお客様への価値提供を積み重ねていきたいと思っています。
そして5年後には、
「音楽 × デザイン × マーケティング」
を融合したクリエイティブ事務所を立ち上げることが目標です。
僕自身ラップや音楽が好きで、音楽には人を動かす力があると感じています。
そこにデザインとマーケティングを組み合わせることで、新しい価値を生み出したいと思っています。
最後に、どんな未来を目指していますか?
僕は「日本をもっと面白くしたい」と本気で思っています。
僕が挑戦した時、たくさんの人に反対されたり、笑われたりしました。
でも、本当にやりたいことがあるなら挑戦するべきです。
だからこそ、
「挑戦する人が応援される社会」
を作りたい。
会社員になる道だけでなく、起業やフリーランスという選択肢も知った上で、自分の人生を自分で選べる社会になってほしいと思っています。
そのためにも、まずは自分自身が挑戦し続ける姿を見せていきたいですね。


